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No Pain No Gain [わたしの秘密]

一夜明けたら2015年最後の麗しの月に暦が
変わってた〜。2015年、最後の一ヶ月よろ
しく。さて、今年の重大news今日は第8位。

第8位。ケミストリー。
今年後半に集中したのですが、いろんな方とのコラボ。
今年はなんだか緊張もあったけれど得るものがいっぱい
、収穫の多い年でした。克明に残します。

まずはなんといっても神野美伽さんの
smallsをお手伝いできたことは僕にとってメカラウロコ。
ここ数年アメリカ人に演歌を問う!を合言葉
にNYでライブを行う神野美伽。僕はアレンジと演奏を
仰せつかったので、演歌をどうやったらアメリカ人の
オーデイエンスの前でより面白くできるのか、それだけを
考えて頑張りました。「木遣り」という曲、もしかしたら
化学反応が起こったかもしれません。ものすごい反応。
churchで育ったPNDに出入りしているアフロアメリカンの
シンガー、トラヴォンはコブシを聞いてなぜあんなことができるのと
むちゃくちゃ反応してました。
涙するアメリカ人の白人のかたもいっぱいいらした。
お客さんの大半が日本人だけではなくアメリカ人、インド人、
台湾人、などなど多岐に渡ってたというのがすごい。しかも
立ち見の出る大盛況。
あるクリテイック(音楽評論家)が「演歌とジャズが
アートになった歴史的な瞬間に立ち会えた」と息急き切って
伝えに来てくれました。神野美伽さ
ん、なんか起こせそうっすね。次回が楽しみです。
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次に最近の出来事、In the Box。
これはマーサグラハムの稽古場を借りて上演しましたが、
床にCGを映したり、パフォーマンスが低い位置で進むので、
次回はおそらくラママ劇場などのすり鉢状の客席のある場所
での公演になるでしょう。実験的な試みでしたが、Miki
Oriharaの集中力溢れる振り付けとパフォーマンス、Nana Tsudaの滅私を
記号的モーションに置き換える潔さ、このコンビによる力学
は僕に大きなインスピレーションをくれました。
原案とdirectorであるNissyは日本で嵐などのスタジアム、アリーナ級の
placesをやっている人ですが、寡黙で情熱家、Motivative Eyes(
見極める目)を持ってて。僕は作った曲を
譜面にせず、本番でモチーフとして瞬間燃焼で作曲しました。即興の深淵への
アプローチ。来年の公演のために
今から足腰鍛えておかないと(笑)でも次回はヨーロッパも、ね!
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このほかにも2015年ケミストリーはあちこちで起きました。
misa ogasawaraのクイーンズのDOMAINE WINE BARでの
ライブではケミストリーがfire worksのように。来年はMisaさんも
本格的CD製作に向けて始動の気配。彼女の来週のライブは
DOMAINE WINE BARにて12/13 7PM~11PM です。
僕もピアノ弾きますのでお見逃しなく。
http://www.domainewinebar.com/contact.html

あともうひとつどうしても伝えたいこと。
僕はずっと日本語で胸きゅんな歌詞が載ったジャズを
やりたくて歌ってくださる方を探してたのだけれど。
ジャズ歌手平麻美子さんがそれを形にしてくれそうです。
彼女の亡くなった旧友である愛犬ルーのことをまずは
形にしたのですが、そこで小さなケミストリーが起こり、
そこから始まって一気に7曲ほど
ふたりの間で曲がたまりました。今年前半はwest village
Tokyo Tapas Cafeで演奏をやったときにも
ケミストリーは続きました。彼女の声は[笛]を連想します。
世界中どこを探してもこういう声の人はいないです。だから
ぜんぶ「当て書き」なのです。彼女が歌うことを
想定して歌詞もメロデイもリズムも作られてる楽曲たち。
どこか泰然としてる彼女ですが、来年は更なるケミストリーを
ともに増やし
ましょう。
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そんなかんじで2015年、人と関わり、共鳴することに
よって、いっぱいのsweetな痛みを Tastedし、大きく
成長できた年なのでした。

(今回、神野美伽さんのマネージャーの小倉さん、
アメリカFCIの久下さん、同じくNY在住のアーテイスト
AK( 柿沼朱美)さんのお写真をお借りしています。みんな、
ありがとうございます。)

PS ところどころ英語の表記になるのはどうしても
言葉が飛んでしまうので、こういう形をとっています。
よみにくくてすみません。

iTUNESはこんなかんじ! [わたしの秘密]

iTUNES STOREはこんなかんじです。クリックして
遊んでみてくださいね。(遊ぶだけじゃなくても
勿論大歓迎ですが。照。)
ITUNEs STORE. Click it!!
https://itunes.apple.com/album/id963990179#.VNrlapjFNcl.facebook
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ちょっぴり自信の揺らぐ日は。 [わたしの秘密]

今週書いていた曲2曲をこれからうちでリハ
します。ほんの少し時間があいたので、
更新更新っと。

僕はいつも真っ白な五線紙に向かう時
途方もなくつらくなるときがあります。
一瞬もうなにも出て来ないような気になるのです。
この感覚はずっと10代の頃から変わりません。

作り始めると音符が回り始めるのですが、一瞬
魔が差したようになにもできないような気になる
ときがある。どんな仕事でも共通していえること
なんじゃないかなと思うのです。

自分がまた一段階段を上ろうとするときに
どこかにもっとよくなろう、もっといいものをつくろうって
いう気合いが力みになるときがあるんですね。

一番僕にとっていいのは、そうなったときはしばらく
ピアノから離れるのです。音楽から離れるのです。
そうするとまた気がつくとピアノに磁石みたいに
くっついている自分を発見してほっとします。

今週前半はそんな繰り返しでした。人生は今日一日しかない
のに。明日のことは考えても仕方がないのに、
その殻を脱いで成長しようとするといろんな負荷が
自分にかかっていることに気がつけないのです。
不思議ですね。みなさんもそういうときってありますか?

今はそういうときはピアノから離れたり、
逆につくることをやめてピアノの基礎練習ばかり
やったりするんですね。そうするとかたまった自分が
すこしづつほぐれていくような感覚があります。

なんだか学校の授業がなくなった途端にものすごく
忙しくなりました。これから今週月火水で作った
曲を友達と演奏してチェックして
全体像をつくっていきます。

どっかでもっとがんばらなければもっとやらなければって
思う気持ちはいったいどこからくるんでしょうね。
そのままを静かに受け入れて、無心でいれれば、
自ずと道は開けてくるのにねー。

そういえばぴが何日か前にいきなり動きが緩慢に
なりもしや背中のヘルニアかと心配して病院に
連れて行きました。まだ大丈夫ということで
彼女自身は普段の調子に戻ったんですがとにかく
「お父さんは心配性」なので
痛み止めやらグリコミン酸やらをあげて
常にとんだりはねたりしないように
だっこしてやるようにしています。

親の心、子知らず。パパこーーーんなに
高く飛べるんだよってわざとやるんですよね。
ぶっころす!

失礼しました。それではそろそろリハに戻ります。
みなさんもまた一日いい日を。

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だいこんおろすいーー。重宝しますなんにでも。

ホリデイ一日目の報告たい [わたしの秘密]

ネットのつながらない状況が日常になると
「つながった~’」
っていうだけでそりゃもう大騒ぎさ。
こういうときにできるだけ更新しとくのさ。
みなさんもくれぐれも「一日一森」
「1000森」を
こまめにチェック夜露死苦っす。

今日はサンクスギビングホリデイの
初日。わがやの冷蔵庫はほぼ
全部の食材「使い切り」状態を露呈した。
よくぞここまで使い切ったものだY
最後に残っていた大麦パンに
「ママレード&ピーナッツバター」
を塗って、最後のコーヒー豆で
コーヒーを入れる。これで打ち止め。
これでもううちにある食材は
綺麗に使い切り状態となりました。
ち~ん。

思い返せばツアーツアーで忙しく日本を
回り続けてたときに、自炊用に買った
食材をまともに最後まで使い切ったこと
などなかったし、保存のきくものに
至っても、ほとんどが期限が2年すぎて
いる、、、みたいな事件がしょっちゅう
勃発してました。涙。
でもあのときは全部のエネルギーを
ツアーとレコにかけてたから、
それでよかったんだと思う。
そういう意味ではいまは、
なんか遠くに置き忘れてた
ものすごく大事なことを
すこしづつすこしづつ
dailyがんばってる、そんなかんじの
わたくし。
それをやらせてもらえる
人生に日々感謝感謝!

ところでジャズシンガーの友達が
日本ツアーを終えて
NYにかえってきて
こんなものを1000に
くれた。1巻めの1章は
なんとぼくの書いて歌ってる曲が
タイトルになってるんだよ~。
うれしか~

寝る前のひとときとトイレタイムが
至福のときになる~


桃色吐息列車に気をつけなはれや! [わたしの秘密]

スイカですいすい!最近はコンビニでもスイカを使い
”ぴっ””ぴっ”
どんどんスイカっている毎日でRが、
このまえ、電車関係でとっても
”びびる大木”な出来事が発生した!

この日、いつもと同じように電車に乗る。
父と一緒に。男ふたりで4区間くらい乗ったのかな。
つり革をつかみ「やれやれ乗れた」とため息を
つくふたりに目の前の妙齢の女性の熱い視線が。

なんだろう、もう~、プライベートなんだからん、こんな
ところでじろじろがん見しないでちょ~。いやん。
僕は目をつむり、その時間をやり過ごした。
数駅過ぎて、目を開けたら、その人はすでに降車していて、
その席に堂々と父が座っている。
ふっ、おやじったら、ほほえましく思いながら、目の前の広告に
目をやる。
ピンク色の小さな小さな、わざわざ注目しないと
目に入ってこないほどのさりげない広告!
そこにあった文字は、、、
「この列車は○日、女性専用車両です!」
。。。。。。。。@:@////’&%$

そうかもし間違えて乗ったらえらいこっちゃ。
何曜日がその「専用」になるのだろう。
「終日、女性専用、、、、」
終日??って、終日ってことは、水曜日の翌日だから、金曜日の手前で~
一週間でいえばいちっばんリラックスできる曜日で~ 終日はだから~~
ちが~~~~~~~~~~~~~~~~~~~う。ぜんぜん
ちが~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~う。
僕は、冷たい脇汗を感じつつ
あたりを見回す。だって乗り込んだとき
あんなにたくさんまわりに「おっさん」が、、
あそこにも、ここにも、、いや、勝手にそう思い込んでいただけ。
おっさんなどどこにもいない 、いらっしゃるのは女性のみ。
「ようこそ日本へ~」
車両全員宝塚ジェンヌ状態、、正真正銘筋金入り「ピンクの女性専用電車!」




絶句。(ここで休憩を入れてから次をお読みください)




僕は頃合いを見てから、
きもちよさそうに座る目の前の
父に「ほれ、あれ見よ」と目配せする。それに気づく父。
父、みるみる顔が赤くなる。
驚愕、狼狽、多動、慟哭、。 頭を抱え悶絶する父。
「しょうがないよ。わかんなかったんだから。
もうどうすることもできない。
このまま”しかと”してようよ」
小声で無謀なアイデアを返す息子。
だって~もうしょうがないじゃない、こんな絶体絶命な事態。
われわれは、そのまま目的地まで
ひざをすぼめ、女性に成り済まし、
うつむきポーズで、気を消して、この泥の砂時計のように
進まない時間を、汗びっしょりで
やりすごした。地獄であった。

しかし、乗る時十分確認したらまわりにおっさんがいっぱいいたはず、、
茶色っぽ~い色のおっさんカラーの人が、、、
やめい。もうこれ以上、世間に敵をつくるのはやめよう。自分が悪いのだ。
そういえば、
あの女性は無言でメッセージを送ってくださったのだ。それなのに、、、
気がつかず、目を閉じてしまった僕。
その人が降りたあと、あったまった席に堂々とすわった父。
あ~なんということ。
しばらくはホームについてからも
ひざ下あたりに、す~す~冷たい風が流れるような、
気を許すと内股になってしまうような、不思議な感覚に襲われた。

この場をお借りして、、、僕は謝らなければならない。
あの日の女性車両のみなさ~~~~ん、どうもすまそん!
そして、、こうも言いたい。


男性のかたがた、ピンクの車両に気をつけなはれや~!


ふ~  一服の旅! [わたしの秘密]

この週末はなつかしい友達に会う”旅”である。
ほんとになつかしくて泪がでそうである。
一緒にお茶を頂いたり家飯をごちそうになったり
しながら交わすひとことひとことに
理屈なしに「ほろっ」とくる。
「え?覚えてたの?」
と思わず目を丸くしてしまったお菓子は僕が
大好きだったもの。
なにげに入れてくれた家コーヒー、てのひらで
その熱が逃げないようにあっためながら、
ゆっくりゆっくり
このふたたびの邂逅を味わう。

ふ~、、、一服っていうとなぜかこういう写真に
なるのはなぜ??この旅はまだ少し続く、、、


こむろ で~~~す  バシッ [わたしの秘密]

左のふくらはぎに
こぶらかえりを起こしてしまった。
あれってくるまえに聞こえるよね、遠雷の
ような遠くからの こぶらで~すって声が。
だめ、ここでふんばって
こぶらがえさないようにしなきゃって
必死に思えば思うほど
こぶらで~す  はだんだん大きくなって
  あ、 あ、あ。
あ、あ、、あ、あ~ そんなとこだめん
「くるっ」
こともなげに陽気な顔でこぶらはひっくり
かえっちゃうん
すよね。ったく。
そしていったんこぶらかえっちゃったらもうそれは地獄の
痛さだからね みなさんもご存知のように。こぶらはできるだけ
かえさないようするがよし!が座右の銘の僕だけど、経験上
遠くからの「こぶらで~す」が聞こえたら間違いなく
こぶらはその二秒後にかえります。
机に足をぶっつけたときの痛みが2秒後にくるのと
まったく同じ要領で。

今回のはエキストラヒュージな
ふくらはぎ全体がぱかっとはがれたような
こぶらがえり
だったので それはそれは  二秒後から
しばらくは 体を車海老蔵状態にして 大悶絶しましたがな。
そんわけで大変ではあった こぶらがえり だったので
いまも若干歩行に難あり。
とほほじゃよとほほ。
みなさんもくれぐれも 元祖こぶらがえり
気をつけて。て 若いから大丈夫か?疲れているときや
睡眠不足のとき、いっこの姿勢を長くやり過ぎた
あととか、人の悪口を言い過ぎたあととかにも起るらしいので
(ほんまかいな)
体全体のストレッチを普段からかかさず、お酢も適量摂取して
あったかくして万全な こぶら対策で臨んでください!まだ三寒四温
春まではちょっと間があるのでね。

ところで、ちょっと気になったのだが
こぶらがえり   なのか
こむらがえり  なのか
どっちだろう???そう思ったらもう気になって
気になっていてもたっておいられず日本の友達にメールで聞いたら
両方オッケイ とのことであった。そっか。
こぶらがえり  でも  こむらがえり  でも
いいのね。ラジャーっす!
こぶらで~す が  こむらで~す  でもありうるわけだ。
これでまた ひとつ賢くなりまひた。

ちょっと変化球で こむろで~~~す  ってのはだめ?
あ。
しっつれ~~しまひた~~~~~~~~~

わたしのふくらはぎはこぶらがえりしました
イメージ的にはこんなふうな  へこみ方で


橋渡り [わたしの秘密]

最初は単なるおもいつきだったりします

すぐに渡れそうな気もするしわくわくで

それがいきなりの洗礼がこの高さです



足がすくみます 気を取り直して、、、

ゆっくり足元確かめながら一歩ずつ、、、

徐々に大手を振って胸を張って深呼吸して




だんだんリズムをつかんだので足元を

やっぱり遠くに視線を持って来た方が

で慣れたのできもち う やっぱだめ



途中立ち止まる この瞬間が”快感”



そんなこんなでようやく対岸に到着す

名残惜しいようなほっとしたような


元旦ひとりごはん。 [わたしの秘密]

元旦は味噌汁雑煮をつくって、更に
豚しゃぶまで作って、祝いました。
ちょっと汁物と材料が重なるかなって
思ったけど、雑煮は小さいポーション
にし、しゃぶのほうは
ゴマだれとポン酢たれで変化を
つけつつ頂いたので、残さず完食。
食後に、しゃぶ汁と胡椒と塩
だけで頂いたお餅も”ふぁ”が
でるおいしさでした。もちろん
食後に観た「ガキの使いスペシャル」
で更に元気玉注入!

一連のドキュメントを写真でどぞ!











こんなことありました。 [わたしの秘密]

「あ。犬を連れて入らないで」
その巨漢の男はそう無愛想に言い放った。
「コーヒーを一杯いただくだけなんで」
ぴーすをだっこしていた僕はそう懇願したが
そのモーテルのレセプション係の男は
「コーヒーはいいけど犬はだめ!」
強く念押しして僕をにらんだ。
なんて融通の利かない、そう心で
舌打ちしたが、仕方なく僕は、
ぴーすをステイさせておけそうな
木の根っこを見つけて
リーシュをしばって、コーヒーを
とりにはいった。

「犬をああやってほったらかしにすると
いつだれが連れて行ってしまうかもしれない」
今度はそんなことをぶつぶつ僕に浴びせる男に
煮立ったコーヒーを入れながら僕はかなり
頭に来ていた。
更にしゃべり続ける彼を完全に無視して
僕は外に出て部屋に戻った。

ここまでだと単に嫌な男の話だが、ストーリー
はまだ続く。
その数分後、僕は淡々と
「チェックアウトおねがいします。
ありがとう」
とだけ言い放ち、鍵を彼に返した。勿論犬は
車の中に置いて。で、犬の元に戻ったらなんと
車があかない。車をオンにしてばたんと
ドアを「いつものように」閉めたら運悪く
自動ロックされてしまったのだ。

体裁などかまってられない。べガスの暑さは
半端じゃない。僕はすぐさまロビーに戻り
一部始終を話しその「かんじわるい男」に
助けを求めた。男はすぐさま電話帳を調べ
僕にある会社の電話番号をくれ、電話を
貸してくれた。そう、携帯もなにもかも
僕はぴーすとともに車の中に残したまま
なのだ。

電話で交渉成立、40分くらいで「車の
トラブルなんでも会社」の男は到着する
らしい。ぴーすの様子を見に行くと心配
そうに助手席で僕を見上げている。ごめん
よ。僕はそう言って再びロビーに戻り
コーヒーを飲んだ。こういうときの一分の
過ぎるののなんとのろいことか。
気がつくと僕の手元のコーヒーが足されている。
ふと見上げるとあの男があの無表情な顔で
「入れたてだからあったまるよ。こんなことは
しょっちゅうあるから、大丈夫。安心しろ」

17分くらいすると男が顎で外を指した。
すると一台の車が僕のFORDへと急停車した
ところだった。僕はすぐさまドアを蹴って
外へ出た。ピッキングとはこうやるのか、
見事な腕前の「車何でも屋の兄貴(ヒスパニック)」
に感心しながらギャラとチップを渡す。そして
開いたドアに駆け寄って来たぴーすを抱き上げる。
そしてすぐさま「あの印象最悪だった男、しかし
僕とピースの窮地を救ったあの男」に$20
ドルのチップを渡しにロビーへ戻った。すると

「この金は受け取れない。俺は当たり前の
ことをしたまでだ。それよりまたべガスに来た
ときはこのモーテルに寄ってくれよ。
安全運転で、気をつけてロスまで行け。元気でな」
男はそう言って仕事に戻った。
僕はなんともいえない感謝と様々な気持ちで一杯になったが
「わかった」とだけ言いロビーを出た。ちらっと振り返ると
男はなにごともなかったかのように
黙々と雑巾でロビーの床掃除に精を出していた。

僕はふたつのことを思った。
ひとつ、人間を短時間で判断するほど自分は
物事をちゃんと見れてなどいないということ。
もうひとつ、すれすれの危険を犯しながら
ドアはたまたまロックされずに
僕はべガスに辿り着けていたんだ
ということ。

ドアは「運悪く」閉まったのではなく、
たまたま僕の旅が
「運が良すぎた」だけなのだ。

「安全運転でいけよ」そのシンプルな言葉が
僕の中でずっとロスにつくまでこだました。


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