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好きになった店 [ぐっときた!]

旅先で鉄板焼きの店に食べに行く。
その店は大きな鉄板がシェフのステージ。
まわりを囲むように客である我々が
座る。ひとつひとつ手際よくしかも丹念に
焼かれた野菜が目の前にやってくる。
甘い。ほくほくする。季節の味がする。
シェフのお母さんは80歳ということだ
ったが、肉がひととおり終わったあとに
特製だれを使って全身でつくって
くれたガーリックライス、涙がじんわり
でてくるような「かあさんの味」であった。

帰りのタクシーで運転手さんが
「ニンニク食べました?」
千「は、はい(にっこり)」
おいしいものを頂けたからこれで
いいのだ。そうなのだ。


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